Specmanship という表現を始めて目にしたのはアメリカ人技術者のプレゼン資料だった。
どうも彼の英語はわかりにくいなと思っていた。
何というか、耳慣れない表現とか、小難しい英単語が多かったからだ。
Specmanshipもそんな小難しい英単語の1つだ。
まず、一般のアメリカ人でこの英単語を知っている人はほぼいないと思う。
特に電気電子系の業界で使われる専門用語みたいなものである。
いわゆる jargon (部外者にはさっぱり分からない専門用語)の1つである。
Specmanshipの意味は、製品の技術的な仕様で見かける「はったりの高性能」のことである。つまり実使用上では、そんなに素晴らしい性能は出ないわけだ。
例えば、温度や湿度にものすごく依存する性能なのに、完全に理想的な環境での性能をスペックに記載したりする。いやいや、そんな条件で使う人はいないって…とツッコミを入れたくなる。
その筋の人なら、この意味を知ってニヤリとするかもしれない。
どっかで聞いたことのある話ではないだろうか?
日本語だと、「カタログ・スペック」なんて揶揄するときがあるが、同じのような意味だ。
カタログとか商品紹介パンフレットにある性能は素晴らしいが、何せハッタリの性能(specmanship)なので、実質的価値はほぼない。
冒頭で少し触れたが、アメリカ人技術者がプレゼンテーションでこの表現をspecmanshipを使っていた。
しかし、主な聴衆は営業の人達だったので、外人である私も含めポカーンとなったのは言うまでもない。