こうときは、形容詞の “average” を使います。
平均的な日本人: an/the average Japanese
<例文>
How much vacation does an/the average Japanese have an each year?
平均的な日本人は毎年どれくらいの休暇をとりますか?
※an each year の代わりに annually と言ってもいい
“average Japanese” に付ける冠詞は、定冠詞(the)なのか不定冠詞(a/an)なのか、真剣に考えてみると、ちょっと厄介な問題に思えるかもしれません。
定冠詞を用いる場合と、不定冠詞を用いる場合で若干のニュアンスに違いがあることは確かなようです。
しかし所詮は、重箱の隅をつつくような問題なので、個人的には機械的に定冠詞(the)を使えばいいと考えています。
“the average Japanese” と言うと、日本国民全体の平均値という感じがします。
一方、“an average Japanese” は厳密には日本国民の中でも、ある特定の集団の平均値を示すという感覚があります。
これを踏まえて、上記例文を再検討してみましょう。
この疑問文は「どれくらい休暇をとるのか」を聞いているわけですから、普通に考えれば、母集団は赤ちゃんから老人までを含めた「日本国民全体」全体ではなく、「働いている日本人」 だということになるはずです。
よって、この場合は “an average Japanese” と言うのが厳密には正しいということになるでしょう。
しかし、ネイティブであっても、このような文脈で “the average Japanese” と言う事が多々ありますので、結論としては定冠詞でも不定冠詞でもどっちでもよくて、考えるだけ無駄ということになります。
原則として、ある名詞に “the” を使うという事は、話し手も聞き手も唯一の存在としてその名詞を認識できているということですから、要するに「日本国民全体」全体ではなく、「働いている日本人」を対象としていることは、一々説明しなくても文意から分かりますよね、という感覚が背後にあるのです