“go into ~” の最もベーシックな意味はご存知のように『~の中に入る』です。
<例文1>
I made the decision five years ago to go into real estate investment.
私は5年前に不動産投資の世界に入る決断をしました。
しかしネイティブは “go into” で『労力・時間・お金などを費やす』という意味で使うことがあります。
“go into doing” ~することに(労力や時間やお金など)を費やす
<例文2>
Thank you for all of the hard work that went into generating the data.
そのデータを得るために費やしたハードワークのすべてに感謝申し上げます。
例えば “Effort, time and money go into doing something” と言ったら、労働や時間やお金などの資源を、何かをすることに注ぎ込む(go into)という意味になります。
簡単な単語しか使ってないのですが、比喩的でちょっと知的な表現と言えるでしょう。
ところで、“go into” に概念的に似た表現として “go through” や “go over” などがあります。
<go into,go through,go over の概念図>
“go through” や “go over”の基本イメージは上の図のとおりなのですが、これらにもちょっと想像しにくい意味があるので、ついで以下から確認しておきましょう。
“go through ~” (主に良くないこと)を経験する
<例文3>
I am so sorry you went through a breakup. You have a hard time.
あなたが破局をご経験されたとは大変残念に思います。おつらいでしょうね。
“go through” は本来『通り抜ける』という意味です。その応用として『経験する』という意味で使われます。
不幸な事、困難なことを『経験する』という意味においては、例文3のように “I am sorry” と一緒によく使われます。
“go through ~” (お金や時間などの資源を)を使い果たす
<例文4>
My wife and daughters go through my money very quickly when we go to TJ-Max.
私の妻と娘達はTJ-Maxに行くとあっと言う間に私が稼いだお金を使い果たします。
どう言うわけか、お金や資源を「使い果たす」と言う意味で、このように go through を使うときがあります。
“go over ~” ~を確認する
<例文5>
We will go over the data when we meet tomorrow.
明日会ったときにそのデータについて確認しましょう。
“go over ~” の最もベーシックな意味は『~を乗り越えてある地点に降り立つ』です。
例文4にあるように得られたデータの精度や正確さ等について『確認する』や『調べる』ときに “go over” を使うことがあります。
“go over” は対象物を乗り越える際に上空から全体をざっと見下ろすイメージから『確認する』という意味につながっています。“review” と同じ感覚で使われます。
“go into” “go through” “go over”の共通する意味:〜をよく調べる
“go into” “go through” “go over”は上記の意味以外にも、文脈に応じて色々な意味を成しますが、その中でも共通した意味が1つあります。それは『よく調べる』という意味です。
<例文5>
Thank you for going into/through/over the data. Because it provided better solution to our problem.
そのデータを詳細に調べてくれてありがとうございます。お陰様で我々の問題に対する解決策が分かりました。
対象物の中に入って調べるのか、その中を通り抜けながら調べるのか、上から見下ろして外観を調べるのか、色々な調べ方があ流とということでしょう。