「環境室」って英語でどう言う?

環境試験室(以下、環境室)とは、温度や湿度などを制御してある特定の環境を再現した部屋のことで、主に工業製品や人体などの環境試験に使用されます。

 

環境室は大きく分けて、室内環境室と室外環境室の2種類があります。

 

環境条件は、温湿度を基本として、日射、気圧、風速、降雨、降雪、照度、電磁界など、その使用の目的に応じて決定されます。

 

例えば、テントの耐水性を評価する環境試験では、降雨量という環境条件を振ってテストされます。

 

降雨量を増加させていったときに、そのテントの耐水性能(耐水圧)がどのレベルまで発揮されるか評価することが可能となります。

 

環境室」は英語で environmental chamber もしくは単に chamber と言います。

 

 

 

(environmental) chamber環境(試験)室

<例文1>

I will be coordinating environmental chamber usage for all.

訳)私は皆さんのために環境室の使用について調整役をやることになりそうです。

※ will be doing は未来進行形。未来進行形には2つの用法があり、1つ目は未来のあるタイミングで進行中の動作、2つ目は成り行き上当然そうすることになるだろう動作。上記の例文1は2つめの用法。

※ environmental chamber usage 「環境室の使用」

 

<例文2>

In order to test in the chamber , what scripts should we write to the machine?

訳)環境室で評価をするにあたって、どのスクリプトをマシンに書き込めばよろしいでしょうか?

 

 

なぜ room ではなく、 chamber なのか疑問に思う事でしょう。

 

room はゲルマン語を起源としており、現代的でソフトな語感がある一方、chamber はラテン語系で元々は外来語に相当し、硬くて大げさな語感を持ちます。

 

言い換えると、room はありふれた日常生活の中の一部としての部屋や空間を意味し、chamber はある特殊な用途に使用される部屋・空間というように仰々しいニュアンスがあります。

 

環境室というものは、ある特定の環境に、製品や人体等を置いたとき、それらがどのような振る舞いをするのかをテストするという特殊な用途に使用されるものですから、この chamber という言い方がしっくりくるのです。

<例文3>

Our environmental chambers are located in the second floor of the basement.

訳)弊社の環境室は地下2Fにあります。

※ be located in ~ 「~に位置している」
※ the 1st/2nd/3rd of the basement 「地下1階/2階/3階」

 

<例文4>

Please feel free to communicate the time frame to me, if you currently have your equipment in an environmental chamber, or you are interested in future environmental chamber use.

訳)概算の時間について私に遠慮なく私に伝えてください。もしもあなたが環境室に装置を置いているか、将来的に環境室を使用したいと考えているのであれば。

※ time frame 「(何かをするためにかかる)大体の時間枠」
※ communicate A to 人 「Aを人に伝達する」
※ be interested in ~ 「~に興味、関心がある」

 

最後に蛇足ですが、おそらく日常で chamber を耳にするより一般的な場面は、裁判所や議会などに関するニュースだろうと思います。

 

司法機関や政府などの公的な機関における会議場などを chamber と云う事があります。この場合も保守的で仰々しい chamber の語感がしっくりくるのです。

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