私達は知らない英単語を見たとき、そのアルファベットからどんな発音になるのか予想しますが、実はアルファベットというのは案外役に立たないことが多いです。
例えば、walk(歩く) や talk(話す)の発音記号を見てください。
- walk [wɔ́:k]
- talk [tɔ́:k]
このとおり walk や talk に l(エル)の音はありません。
l(エル)の音とは、前歯の裏に舌を付けて「うるー」とやる例のあれです。
[ɔ:] の音は dog [dɔ:g] や saw [sɔ:w] の「おぁ」ていう感じの音です。
l(エル)の口の形が出来るようになると、嬉しくなって一生懸命やってしまうのですが、walk や talk それから stalk(茎)、balk(止まる)などもl(エル)の音はないのです。
- stalk [stɔ́:k]
- balk [bɔ́:k](ちなみに bulk [bʌ́lk] にはエルの音がある)
私達のどれだけが、こういったことを中学校や高校で教わって来たでしょうか。
多くの人は発音記号の読み方も分からないまま、がむしゃらに英語学習をしています。
発音記号が分からないということは、その単語を読むことができないということです。
私達が「漢字」を学習するとき、読み方もわからず学習しようとすることなんてありえないはずです。
でも英語ではなぜか読めないまま学習しています。
英語学習の最初のステップは、アルファベットの順番を覚えて書けるようになることではなく、読み方(口の動かし方)を習得することであるべきです。