このページでは、アメリカの賃貸アパート契約に出てくる buy-out-agreement について解説しています。
普通の日本人は buy-out-agreement と言われても、何のことだかさっぱり分からないでしょう。
日本のアパート契約期間はたいてい2年で、2年おきに更新料を払って更新していくのが普通です。
もし、2年以内に退去したい場合は、退去日までの家賃を日割りで清算すれば、途中で契約を解除して自由に別の住まいへ移ることができます。
1年以内の退去など、極端に短いスパンで退去する場合は、違約金を求められるケースもありますが、これは非常に稀な契約です。
一方、アメリカのアパート契約で、例えば1年の契約をしたとしましょう。
何かのっぴきならない理由で、2ヶ月で引っ越さないといけなくなったとき、残りの契約期間である10ヶ月分の家賃を支払わなくてはいけないことがあります。
アメリカにおいては、かなり大家が有利な契約を結ばされるのです。
これは、借りて住む人々にとっては、とても厳しい条件ではないですか?
そこで登場するのが buy-out-agreement です。
契約時に buy-out-agreement を結んでおけば、残りの10ヶ月分の家賃の代わりに、buy-out fee (違約金みたいなもの)を支払えば、契約を解除できます。
buy-out fee の典型的な相場は、「家賃の2ヶ月分」です。
<例文1>
I need to pay them a buy-out fee of 2 month rent.
訳)2ヶ月分の家賃をbuy-out feeとして支払う必要がある。
buy-out fee を支払うタイミングは、退去したい旨およびbuy-out権利を行使したい旨の通知を大家or管理会社に伝えた翌日まで、というのが標準的ですが、契約によっていろいろです。
<例文2>
The buy-out fee is due and payable no later than 1 day after you give them your buy-out-notice.
訳)buy-out feeはbuy-out-notice を通知した1日後までに支払うこと。
よって、残りの契約期間にかかる家賃総額が、buy-out fee(相場は家賃の2ヶ月分)よりも高額になる場合は、buy-out-agreement の権利を行使して、buy-out feeを支払えばお得に契約解除できますね。
入居者は、どちらか安い方を選択すればいいわけです。
buy-out-agreement は入居者にとってメリットがある仕組みなので、大家側からこのオファーがあればラッキーでしょう。
ただし、buy-out fee の額には注意してくださいね。