このページでは、ばらつきを引き起こす2種類の原因について解説するよ。
製品の品質をよくするには、ばらつきを管理すること、抑えることが大事。
ちなみに英語では「ばらつき」を variation と言うよ。
ばらつきとは、製品や工程に内在する「差」のこと。
ここで言う「工程」とは、製品の製造工程のと定義している。例えば、パン屋だったら、生地をこねたり、寝かしたり、焼いたり・・・一連の過程が「工程」となる。「工程」が「製品」を作り出すわけだ。
工程っていうのは、常にある一定のばらつきを作り出しているよ。
言い換えると、2つとして同じ製品というのはないわけだ。
たとえば同じパン屋で同じ職人さんがカレーパンを2個作ったとしても、その2つが全く同じにはならないよね。微妙に色や形、具の量もちょびっとずつ違うはずだ。
でもその差は、ささいな差だから問題ないわけだ。
つまり、小さなばらつきは問題ない。製品の品質に影響はないとも言える。
だけど、もし大きなばらつきがあったら、それは問題を引き起こす。
ひいては、低品質な製品を生み出して困ったことになってしまうんだ。
偶然原因と異常原因
偶然原因 – common cause
工程の中で当然に発生するだろう「ばらつき」
ばらつきは、沢山の原因がある。
どうしても偶然に発生してしまうばらつきのことを、「偶然原因」と言う。
英語だと、common cause と言うよ。
偶然原因が引き起こすばらつきはとても小さいものなんだ。
例えば、
金太郎飴の1つ1つの長さは全く同じじゃない。3.0 cm, 3.2cm, 2.9cm とかね。人間が切っても、機械が切っても必ず「ばらつき」はある。
コーラをボトルに注ぐ工程。ボトルのなかのコーラの重さは、全く同じなはずがない
とかね。
こういうのは偶然原因(common cause)っていうんだよ。
異常原因 – special cause
ある工程に何か普通じゃないことが起こったとき、大きすぎるばらつきが発生することがある。
こんなふうに、過度のばらつきを引き起こす原因は「異常原因」と云う。
英語で言うとspecial cause だ。
「異常原因」っていうのは出来だけ早く見つけ出して、取り除いてやる必要がある。
そうすることで、工程のばらつきを期待されるレベルに持っていくことができるわけだ。
「異常原因」とは例えば、
おにぎりをの材料となる「お米」が、基準以下の甘みしかなかったら?仕入先から納品されるお米が、受け入れ基準を満足していなかったとしたら、美味しくないおにぎりの出来上がり。
とかね。
まとめ
重要なことをまとめるよ
- 製品の品質を良くするためには、製品を作る方法を改善する必要がある。言い換えると、「工程」を改善しなくては。
- 「工程」を改善するには、「ばらつき」をコントロールし、抑制しなくちゃいけない。
- ばらつきの原因は2つ。偶然原因と異常原因があり、一刻も早く異常原因を除去してやる必要がある。
- 品質が良くなれば、コストも下がるもの。
- 工程を良くするのに貢献できる人は全員、改善活動に参加すべき。