相手に何かを依頼するとき等ワンクッション的に入れる「すみませんが…」や「申し訳ありませんが…お願いします」は、日本社会ではやたらと見聞きする表現です。
特にEメールでは、「すみませんが…」のオンパレードでしょう。
日本語におけるこのような表現が、果たして良いものなのかは正直申し上げて甚だ疑問ではありますが、日本語ネイティブらしい表現と言えるでしょうね。
ただ、もし周りに「ビジネス日本語」を学ぼうとしている外国人がいたとしても、個人的には「申し訳ありませんが…」を使うといいよとアドバイスしたくはないですが。
本ページでは、日本語の「すみませんが…」のノリで「I’m sorry, but…」を使うべきでない理由について確認したいと思います。
I’m sorry, but… は謝っている感じがしない?
一言でいうと、こういうことですね。
「I’m sorry, but…」だと謝罪を表明している感じが薄まってしまうからです。
<例文1>
I am sorry, but I have to cancel our dinner meeting tonight.
訳)すみませんが、今夜のディナーミーティングはキャンセルしなくてはなりません。
例文1は日本語に訳すとそんなに違和感はないですが、英語だと悪いと思っている感じが伝わらない場合があります。
どうしてかと言うと、たいてい but の前に来るのは『badなもの』と相場が決まっているからです。
「謝意」は本来『niceなもの』のはずですから、but の前に置いてしまうと、その nice な感じがなくなってしまう感じがするのです。
では、どう言えばいいかというと、単純に but はとればいいです。
あるいは、 I am sorry の代わりに I feel terrible や I feel bad 等を使うと良いでしょう。
どちらかと言うと I feel terrible のほうが、よりエモーショナルな言い方なので、申し訳ない感情が伝わります。
<例文2>
I feel terrible, but I have to cancel our dinner meeting tonight.
訳)大変申し訳ございませんが、今夜のディナーミーティングをキャンセルしなくてはなりません。
feel terrible には「とても体調が悪い」という意味もある
I feel terrible や I feel bad は「きまりの悪い思いがする・申し訳なく思う」という意味だけでなく、I feel sick を意味することもあります。
<例文3>
I feel terrible today. I seem to have caught a cold.
訳)今日はとても体調が悪い。どうやら風邪をひいたようだ。
※不定詞を過去形にするには to have + 過去分詞 の形にする