まず『統計的工程管理』は英語で “statistical process control” と言います。
イニシャルをとって “SPC” と呼ばれることが多いです。
『~によって』の部分は “with” と “by” のどちらを使えばいいでしょうか?
“with” と “by” の使い分けは一言で言うと以下のとおりです。
- “with” は具体的なもの使う(例えば、測定器や工具など)
- “by” は抽象的なものに使う(例えば、計算方法、解析方法など)
『統計的工程管理』は『方法』=“method” や『技法』=“technique” の1つと言えますから、抽象的な概念に分類されます。
よって “by” を使うのが正解です。
統計的工程管理によって: by statistical process control
<例文1>
By statistical process control, we can improve the quality of the products that our company makes.
統計的品質管理によって、我が社の製品の品質を向上させることができる。
例えば、今まではSPCを使っていなかったが、これから『SPCを使うことによって』品質を改善することができるだろうというような文脈は、SPCそのものよりも『使うことによって』という行為自体が強調されています。
このような場合は “by using” を使うことで、SPCを使う前後の対比関係を強調することができます。これは日本語で考えても全く同じことでしょう。
統計的工程管理を用いることによって: by using statistical process control
<例文2>
You should be able to improve product quality by using statistical process control.
あなたは統計的工程管理を用いることによって製品の品質を改善することができるでしょう。
統計的解析方法のような “method” や “technique” 等を『使う』と言いたいときは “use” が使えますので覚えておくといいと思います。