報告書などを作成するとき、日本語では「その結果、~であった」という便利な言い方がありますが、英語ではどのように表現すればよいでしょうか?直訳的な発想だと、
- as the result, ~
- as a result, ~
あたりが思いつきますが、「as the result, ~」という英語は存在しません。( 「as the result of 名詞, ~」であればOKです)
「as a result, ~」は技術系の言い回しで良く使われる表現ですが、実は日本人が誤用しやすい連語です。ちなみに、「as a result, 」のように文と文をつなぐ言葉を転換語といいます。
例えば、以下のような文章の「その結果、 」を「as a result, 」にとすることはできるでしょうか。
《例文》シャフトの外径を測定した。その結果、シャフトの外径は16mmであった。
実は、この文章では不可です。
なぜなら「as a result, 」は原因と結果を説明するときにしか使えないからです。
詳しく説明するために、上の文を次のようにAとBに分解してみます。
A: シャフトの外径を測定した。
B: シャフトの外径は16mmであった。
原因と結果とは、つまり
A だから B
という関係が成り立つということです。
この関係に例文を当てはめてみると、
シャフトの外径を測定した。 だから、 シャフトの外径は16mmだった。
となりますので、ちょっとズレた文章になってしまいます。
測定したことが原因で、シャフトの外径は16mmとなっているわけじゃないですよね。
シャフトの外形が16mmとなっているのは、そのように設計者が図面を書いたからであり、その図面に基づいて誰かが製造したからです。それらが、シャフトの外形が16mmとなっている「原因」です。
これが「測定したから」というの流れで、「as a result, 」を使うことができない理由です。
では、こういう場合はどうすればいいかというと、転換語を使わないで、
The result showed that ~
と言えばいいです。
The result showed that the outside diameter of a shaft was 16 mm.
その結果、シャフトの外径は16mmであった。
showed の代わりに shows を使っても構いません。
原因と結果の関係にない文と文をつなぐとき、「As a result, 」は使えない
⇒「The result(s) showed that ~」を使おう!
※文脈に応じて、resultの単数形・複数形にする