何のために製品や部品をテストするのかと一言で言えば、品質に問題ないかを確認するためです。
一般的な製品開発では、高品質な製品を作るために、設計⇒試作⇒テスト⇒改良のサイクルを何度か回して、手厚い品質テストをおこないます。
シンプルに言うと、テストして問題なければ合格。設計終了ということになります。
そこで、幸運にも「テスト中は何も問題なかった」という例文を考えてみます。
<例文>
There were no problems during the test.
そのテスト中は何も問題なかった。
“There were” から始まる上の例文はいわゆる【There is 構文】とか【There be 構文】と言われるものです。
【There be 構文】は中学で習う基本的な構文ですし、意味も取りやすいのですが、あまりちゃんと理解されていない構文の1つではないかと思います。
まず、【There be 構文】の“there”にはそもそも「そこ」という意味がないのです。
ですから、以下のような文もあり得ます。
【There be 構文】で「そこ」という意味を持たせるためには、もう1つの “there” が要ります。
<例文>
Is there anybody in there?
そこに誰かいるの?
【There be 構文】で、“There is ~” で導入される ~は基本的には新情報である必要があります。
なので “There is the ~” というような “There is” の直後に定冠詞が来る文はあまりないのです。
なぜなら定冠詞を使うということは、この文の書き手も読み手も互いに “the ~” が何のことだか知っていることになるのですから。
しかし、“There is the ~” が全くあり得ない形かというと、そうでもないのです。
そのことについて説明するために以下の例文を考えてみます。
<例文>
There is the error during the test.
そのテスト中で例のあのエラーが出ている。
上の例文の “the error” は定冠詞がついているの、既知のエラーです。
既知の情報なのに、【There be 構文】を使っているということは、2つの可能性があります。
(1) この文の読み手は、例のあのエラーの存在そのものを忘れている。だから新情報扱い。
もしくは、
(2) この文の読み手は、例のあのエラーがそのテストで出ていることを知らない。だから新情報扱い。
あとは、上の例文とは全く無関係な話で、最上級の “the” 等が “There is” の後に来る形もあります。