無能な年収1196万円の男

辛らつなタイトルになってしまったが、無能な年収1196万円の男とは、何を隠そう私のことである

 

私のサラリーマン時代の最高年収は1196万円だった。

36歳頃の話である。

 

自慢じゃないが、かなりの高給を得ていたと言えるだろう。

 

当時の日本で、年収が1000万円を超えている層は全体のわずか4%しかいなかった。

 

なんと知らず知らずのうちに上位4%に仲間入りしていたとは。

しかも私はまだ30代半ばだったのだ。

 

中学、高校、大学と、学力の分野において、学年トップ4%どころか10%に入ったことすら一度もなかったが、大人になってから随分立派になったもんだ。

 

でも、当時から私は完全に悟っていた。

本質的には『自分にはそんな値打ちはない』ということを。

 

今の自分はまるで無能だと確信していた。

私はたまたま運良く、そこに居合わせただけの人間だったのだ。

 

なぜなら、明日、会社を辞めたとしたら、独力でそんな大金を稼ぐ能力は自分にはないことは明らかだったからである。

 

私は世の中で収入を得ている人々の中には2パターンの人がいると考えている。

 

  • 実力どおりの収入を得ているタイプ
  • 目の前にぶらさがったニンジンを追いかけているタイプ

 

「実力どおりの収入を得ているタイプ」の代表例は「起業家」である。

 

多くの場合、彼らは投資家であり、ビジネスオーナーであり、経営者であり、営業担当者でもある。

 

人によっては、とてつもないリスクを背負っている。

 

会社がダメになれば、職を失うどころか、全ての貯金、自宅すら失ってしまう人もいる。

 

得られる結果に対して、文字どおり100%の責任を負っている。

 

その分、ビジネスがうまくいけば得られる利益は青天井だ。

 

起業家じゃなくても、フル・コミッションの営業マンも「実力どおりの収入を得ているタイプ」と言えるだろう。

 

いわゆる、完全歩合制で働くサラリーマンである。

 

「目の前にぶらさがったニンジンを追いかけているタイプ」とはまさに、サラリーマン時代の私のことだ。

 

ニンジンは『高い年収』
私は、さしずめニンジンを追いかける『ロバ』である。

 

ニンジンを得たいがため、人生を切り売りする生活。

 

そして、もっとも恐ろしいことは、多くの人がその『高い年収』を、自分の真の実力であると思い込んでいるということだ。

 

彼らは、休みがとれたら海外旅行へ行き、暇を見つけてはゴルフ三昧、自家用車はベンツのSUVである。

 

問題は、実力もない人々に、何故それほどの大金を払ってくれるのか?ということである。

 

それは、単に、そのビジネスを切り盛りするのに労働力が必要だからである。

 

会社とその背後にいる投資家は、私の実力に対して賃金を支払っているのではなく、私を惹きつけるためのエサとして、賃金を支払っていたわけだ。

 

ここが非常に重要なポイントである。

 

ここを勘違いしたら、もうおしまいだ。

 

残りの人生、ひたすら勘違いしたまま生きることになる。

 

運の良い人は、そのまま定年退職して逃げ切れるかもしれない。

 

しかし、運悪くリストラににあったとき・・・

 

そのとき初めて、すべてが幻想だったことに気付く。

 

今のあなたはどちらのタイプだろうか?

 

明日、会社を辞めたとしたら、会社の看板なしに、独力でいくら稼げるだろうか?
そっと自分の胸に訊いてみたら、答が出るだろう。



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